
本記事は、製造分野特定技能2号評価試験(機械金属加工区分)を対象にしています。
公開資料の内容・掲載状況は変更されることがあります。必ずJAIM公式サイトで最新の情報をご確認ください。
「過去問を解きたい」
試験勉強でいちばん最初に思うことだと思います。日本の資格試験の多くは過去問が手に入りますから、当然の発想です。
結論からお伝えします。
本番問題の完全な「過去問集」は公式公開されていません。一方でJAIMは、2025年度に出題された「試験問題の例」を公開しています。
公式資料では、2号・機械金属加工区分の問題例は30問、試験時間は80分、合格基準は60%と案内されています。
つまり、過去問集はないが、本番と同じ構成の公式資料はあるということです。これを正しく使えば十分に戦えます。
この記事では、次のことを順番に説明します。
- 公式が公開している問題資料はどこにあるのか
- 公開されている「試験問題の例」から何が読み取れるのか
- 出所不明の「過去問」を避けるべき理由
- 公式資料と非公式教材の正しい使い分け
- 過去問がない前提で、どう対策するのか
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「過去問集」はない。あるのは公式の「試験問題の例」
まず、何があって何がないのかを整理します。
| 資料 | 公開状況 |
|---|---|
| 本番問題の完全な「過去問集」 | ❌ 公式公開されていない |
| JAIMが公開する「試験問題の例」 | ✅ 公開されている(30問+正答) |
| 学習用参考テキスト | ✅ ある(2号はログインが必要) |
| 学習用参考資料の参考問題 | ✅ ある |
試験問題の持ち出し・共有は禁止されています
なぜ過去問集が出回らないのか。試験問題の持ち出しと共有が、公式に禁止されているからです。
JAIMの受験時の注意事項には、こう明記されています。
試験で出題された問題やその解答(問題や解答の部分的な情報も含む)を何らかの方法で持ち出すこと、公開・非公開を問わずSNSやその他の手段で共有することは一切禁止されています。
また、不正行為を行った受験者については、当該試験結果の無効のほか、必要に応じて厳しい措置がとられるとされています。示されている措置の例は、将来にわたる受験資格の剥奪、出入国在留管理庁への通報等です。
これは受験者全員に等しく適用されるルールです。過去問集が存在しないのは、あなただけの不利ではありません。
公式が公開している問題資料【入手先まとめ】
では、何が手に入るのか。整理します。
① 2号「試験問題の例」(最重要)
JAIM(一般社団法人 工業製品製造技能人材機構)の公式サイトに掲載されています。
- 機械金属加工区分の実技試験、30問+正答
- 30問・4択の試験問題の例
- PDFで公開されており、ログイン不要
これが、受験者が手に入れられるもっとも本番に近い公式資料です。必ず入手してください。
⚠️ これは「過去問」ではなく「例」です。
公式も「実際の試験はコンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式で実施されるため、問題の体裁等が一部異なります」と明記しています。紙のPDFと本番の画面は見た目が違う、ということです。内容の学習には使えますが、「これと同じ問題が出る」という資料ではありません。
⚠️ 掲載されているのは2025年度分です(2026年8月時点)。
年度が変わると差し替えられることがあるため、見つけたらPDFを保存しておくことをおすすめします。
② 2号 学習用参考テキスト
出題範囲に沿った公式テキストです。ただし、2号のテキストはマイページからの閲覧となっており、ログインが必要です。
③ 学習用参考資料の参考問題
参考問題と解説がセットになった資料です。問われ方のイメージをつかむのに役立ちます。
④【穴場】1号の資料も使える
見落とされがちですが、特定技能1号の資料は、2号より入手しやすい状態で公開されています。
- 1号の「試験問題の例」(機械金属加工区分を含む10区分)
- 1号の学習用参考テキスト(機械金属加工区分・電気電子機器組立て区分・金属表面処理区分)
1号は2号と試験構成が異なる(1号は学科と実技に分かれる)ため、そのまま2号対策にはなりません。しかし、5S・報連相・安全標識・測定器の基本といった基礎知識は共通しています。
「2号のテキストが難しすぎる」と感じる方は、まず1号のテキストで基礎を固めるというルートが有効です。
⑤ ビジネス・キャリア検定3級の問題
評価試験ルートで2号を目指す場合、ビジネス・キャリア検定3級も必要です(詳しくは記事1を参照)。
- CBT方式の問題は公開されていません
- マークシート方式時代の直近回分が、JAVADAのサイトで参考として公開されています
方式は変わりましたが、問われる知識の範囲は参考になります。
🔗 JAVADA「特定技能2号の在留資格取得のための受験について」
入手手順
- JAIM公式サイトの「試験関連資料」ページを開く
- 「2号試験関連資料」の項目を探す
- 「試験問題の例」の機械金属加工区分をダウンロード
- PDFを端末に保存する(差し替えに備えて)
- あわせて「1号試験関連資料」の学習用参考テキストも入手しておく
- 2号の学習用参考テキストは、マイページにログインして閲覧
公開されている「試験問題の例」から読み取れること
ここからが本題です。問題数は多くなくても、読み取れることはあります。
2025年度の試験問題の例には、図・表を読む問題、計算を伴う問題、「間違っているもの」を選ぶ問題が含まれています。公開例からは、知識の暗記だけでなく、図記号・数値・設問の否定表現に慣れることが重要だと分かります。
以下は、公開されている例を読んで整理したものです。公式が発表した分析ではなく、本番の出題構成を示すものでもありません。それでも、学習の方向を決める材料にはなります。
図・表を読む問題が含まれる
公開例には、文章だけでなく図や表を見て答える問題が含まれています。文章を読んで暗記するだけの勉強では対応しきれないということです。
公開例で確認できる図の種類:
- ノギス・マイクロメータなどの目盛の読み取り
- 安全標識・図記号の意味
- 第三角法の投影図
- パレート図・特性要因図などのQC図表
- 表面性状記号・溶接記号・寸法補助記号
- 展開図、状況イラスト
記号と図に慣れていないと、知識があっても答えられません。
計算を伴う問題が含まれる
公開例には、計算して答えを出す問題も含まれています。確認できるのは、たとえばこういうものです。
- 周速度の計算(直径と回転数から)
- 不良率の計算
- パレート図の累積比率
- プレス曲げの最大荷重
- 塗料の必要量
- てこのつり合い(質量を求める)
いずれも電卓が必要なほど複雑ではありません。公式を1つ覚えれば、数字が変わっても解けるタイプです。捨てるにはもったいない内容です。
「間違っているものはどれか」型が含まれる
これが見落としやすい失点源です。
公開例には、「間違っているものはどれか」「適切でないものはどれか」と問う設問が含まれています。
公式テキストにも、こう書かれています。
日本語は文の最後まで丁寧に読まないと正しく意味が分からず、あわてて読むとまったく反対の意味に理解してしまうことがある
「正しいものを選べ」と読み間違えると、知識があっても落とします。設問の最後の一行を必ず確認してください。
公開例で見られた選択肢の書かれ方
公開例と公式テキストを読むと、選択肢の書かれ方にいくつかの傾向が見えます。
| 誤りの選択肢に見られる表現 | 例 |
|---|---|
| 「〜しなくてもよい」 | フォークを最低降下位置まで下げなくてもよい |
| 「〜する必要はない」 | 測定具の異常確認は必要ない/定期点検は不要 |
| 「自分の判断で」 | 検査基準を自分の判断で変える |
| 「そのままにした」 | 記録の誤りをそのままにした |
| 「〜のみ」「〜だけ」 | 安全教育は作業者のみに実施する |
| 「効率がよいので後で」 | 記録は作業を全部終えてから行う |
| 「以前と同じだから」 | 以前製作した製品なので図面を見ずに作業する |
| 「〜であれば〜してもよい」 | 低速であれば停止せずに保全してよい |
| 「省略できる」 | 点検を省略できる |
逆に、正しい選択肢によく見られる表現はこちらです。
「点検する」「上司に報告する」「手順書どおりにする」「記録する」「保護具を着用する」「確認する」
つまり、迷ったら「面倒でも確認・報告・記録するほう」を選ぶ。現場のルールとして考えれば、当然の話でもあります。
⚠️ ただし、これは公開例から見える傾向にすぎません。この見方だけで解こうとせず、知識で判断できるようにしたうえで、迷ったときの参考程度に使ってください。
公開例で確認できるテーマ例
公開されている資料に登場するテーマのうち、優先して復習したいものを挙げます。
- ノギスの目盛読み取り
- KYT(危険予知訓練)4ラウンド法の順序
- 第三角法
- パレート図(形・軸・累積比率の計算)
- ボール盤など回転工具での手袋着用禁止
- 破壊試験と非破壊試験の区別
- 不適合品を発見したときの処置(識別 → 隔離 → 報告)
- 検査基準を自分の判断で変えない
- 5S(とくに「整頓」と「清掃=点検」)
- マイクロメータとノギスの使い分け
出題範囲は9項目と幅広いので、すべてを均等に進めるより、こうしたテーマから手をつけると取りかかりやすいはずです。
出所不明の「過去問」は使わない
検索すると、「特定技能2号 過去問」をうたうページやファイルが見つかることがあります。
出所不明の「過去問」は利用せず、公式資料を使いましょう。実際の試験問題や解答の持ち出し・共有は禁止されています。本物と称する資料を見つけても、拡散や共有には関わらないでください。
加えて、実用面でも問題があります。
内容の正しさを誰も保証していない
出典が書かれていない「過去問」は、内容が正しいかどうか確認できません。
- 誤答が正解として載っている
- 古い基準のまま更新されていない
- そもそも別の試験の問題
間違った知識を覚え直すコストは、勉強しないより高くつきます。
非公式教材は「非公式」と理解して使う
第三者が作成した問題集のなかには、「公式試験とは無関係です」と自ら明記しているものもあります。こうした教材は、それ自体が悪いわけではありません。演習量を補う目的なら有用です。
大事なのは、公式資料と非公式教材を混同しないことです。
- 公式資料 … 出題範囲・傾向の根拠にする
- 非公式教材(当アプリを含む) … 演習量を補う
この使い分けを守れば問題ありません。
✅ 判断基準はシンプルです。
「これは公式が公開しているものか?」を確認する。JAIM・JAVADAの公式サイトに載っていないものは、すべて非公式教材として扱ってください。
過去問集がない前提での試験対策
では、どう戦うか。やることは決まっています。
ステップ1:「試験問題の例」は2回使う
貴重な30問です。1回で消費しないでください。
【1回目】時間を計って、本番のつもりで解く
- 80分・30問でタイマーをセット
- 何も見ずに通しで解く
- 目的は得点ではなく、時間感覚と形式に慣れること
【2回目以降】分野別の弱点を洗い出す道具として使う
- 間違えた問題を、安全衛生・品質管理・検査・測定・製図…と分野で分類する
- どの分野で落としたかを記録する
- その分野をテキストに戻って埋める
「何問取れたか」よりも、「どの分野で落としたか」のほうが重要です。
ステップ2:図・計算・設問の否定表現に慣れる
公開例から見えるポイントは、この3つに集約されます。
| 対策すべきもの | やること |
|---|---|
| 図・記号 | 記号を見て意味を答える練習。ノギス・マイクロメータの目盛を繰り返し読む |
| 計算 | 周速度・不良率・累積比率の公式を1つずつ覚える。手順化すれば数字が変わっても解ける |
| 設問の否定表現 | 設問の最後まで読む癖をつける。「〜しなくてよい」系の選択肢を疑う |
ステップ3:足りない演習量を別で確保する
ここが最大の課題です。
公開されている問題は、形式に慣れるには十分ですが、知識を定着させる演習量としては足りません。
30問を3回解いても、それは「同じ30問を3回」でしかありません。本番で問われるのは同じ知識を違う角度から聞いた問題です。
必要なのは、次の2つができる環境です。
- 同じ知識を、違う聞き方で、何度も解く
- 間違えた問題だけを繰り返す
紙の教材でこれをやるのは、正直かなり大変です。
ステップ4:本番3週間前から仕上げる
- 3週間前:間違えた問題だけを回す
- 2週間前:「試験問題の例」をもう一度80分で通す
- 1週間前:図・記号と計算公式の最終確認
- 前日:設問の読み方(「間違っているものはどれか」)を再確認して、早く寝る
演習量を補うなら「トクニゴ」
「同じ知識を違う角度から、何度も解く」を、通勤中や休憩中の5分でこなせるようにしたのが、私たちのアプリトクニゴ(SSW2 特定技能2号 機械金属加工)です。
トクニゴは、安全衛生・品質管理・加工・測定・図面・設備・材料などを分野別に復習できる学習アプリです。30問・80分の試験を意識した模擬テストにも取り組めます。公式教材とあわせ、演習量を補いたい場合の選択肢として活用してください。
この記事で挙げた課題に、それぞれこう対応しています。
| 記事で挙げた課題 | トクニゴでの対応 |
|---|---|
| 演習量が足りない | 全500問を分野別に収録 |
| 図・記号の問題に慣れたい | ノギスの目盛、製図記号、安全標識などの画像つき問題を収録 |
| 間違えた問題だけ繰り返したい | 不正解の問題は自動でたまり、正解すると自動で外れる |
| どの分野で落としたか知りたい | 模擬テスト後に分野別の正答率と苦手分野を表示 |
| 日本語の言い回しが不安 | 問題文・選択肢は本番と同じすべて日本語。解説は日本語・英語・タイ語・ベトナム語 |
※ 本アプリの問題は公開されている出題範囲・出題傾向をもとに作成したオリジナル問題であり、実際の試験問題を転載したものではありません。学習を支援するものであり、合格を保証するものではありません。
100問まで無料(無料版は広告あり)。買い切り980円(税込)で全500問が解放され、広告も消えます。月額課金はありません。
⚠️ トクニゴは機械金属加工区分に対応しています。電気電子機器組立て区分・金属表面処理区分の問題は現在収録していません。
まとめ
- 本番問題の完全な「過去問集」は公式公開されていません。 試験問題・解答の持ち出しと共有が禁止されているためです。
- そのかわり、JAIMが2025年度の「試験問題の例」(30問+正答)を公開しています。ログイン不要で入手できます。必ず手に入れてください。
- 公式資料では、問題例は30問、試験時間80分、合格基準60%と案内されています。
- ただしこれは過去問ではなく「例」。公式も実際のCBT画面とは体裁が一部異なると案内しています。
- 掲載されているのは2025年度分(2026年8月時点)。差し替えに備えてPDFを保存しておきましょう。
- 1号の資料(試験問題の例・学習用参考テキスト)も公開されており、基礎固めに使えます。
- 公開例には、図・表を読む問題、計算を伴う問題、「間違っているもの」を選ぶ問題が含まれています。図記号・数値・設問の否定表現に慣れることが重要です。
- 出所不明の「過去問」は使わない。 公式資料と非公式教材を区別して使い分けましょう。
- 対策は、①「試験問題の例」を2回使う ②図・計算・設問の否定表現に慣れる ③演習量を別で確保する。
公開資料の内容・掲載状況は変更されることがあります。必ずJAIM公式サイトで最新の情報をご確認ください。
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