袋ナットラインナップ

製品ラインナップと
製品仕様

袋ナットの製品ラインナップは、その用途の多様性から、様々な種類、材質、表面処理、サイズで展開されています。以下に主な製品ラインナップをまとめました。

ラインナップ

一般品

1形・2形
受注生産品
3形
鉄/ユニクロ・クロメート・黒色・三価・ニッケル/SUS SUS304・SUS316L/チタン
溶接袋ナット
四角溶接ナット・六角溶接ナット
ゆるみ止め袋ナット
Uナット・ターミナルナット

材質

最も一般的で、幅広い用途に使用されます。
ステンレス鋼
耐食性、耐熱性に優れ、屋外や水回り、美観を重視する場所で多く使用されます(例: SUS304L, SUS316, SUS316L, SUSXM7)。 ステンレス製は研磨仕上げされているものもあり、見た目がきれいです。
黄銅(真鍮)
美しい金色光沢を持ち、加工性に優れています。電気伝導性も良好です。錆びにくい性質がありますが、経年により表面が酸化して独特のくすみ(緑青)が生じることがあります。
S45C
強度が必要な場合に使用されることがあります。
チタン
軽量で高い耐食性が求められる特殊な用途に使用されます。

表面処理

錆び防止、耐食性向上、美観向上、摩擦係数調整などの目的で多種多様な表面処理が施されます。

生地
表面処理を一切施していない状態の金属そのものです。鉄製の生地品は、時間の経過とともに錆が発生しやすいという特徴があります。
ユニクロ(光沢クロメート)
青味のある銀白色で装飾性に優れますが、耐食性は標準的です。従来の六価クロムは有害なため、近年は環境規制(RoHS指令)に対応した「三価クロム」タイプが主流となり、環境負荷の低減が進んでいます。
クロメート(有色クロメート)
黄金色(虹色)の外観で、ユニクロより耐食性が高く、サビ防止重視の箇所に最適です。従来の六価クロムタイプは環境負荷が高いため、現在はRoHS指令に対応した「三価クロム」への代替が推奨されています。
三価クロメート(三価ホワイト、三価黒)
有害な六価クロムを含まない環境配慮型のめっきです。RoHS指令などの環境規制に完全対応しており、現在の産業界の主流です。技術向上により従来のクロメートと同等の耐食性を確保しつつ、耐熱性にも優れています。
ニッケルめっき
美しい銀色の光沢を持ち、変色しにくく耐食性に優れます。装飾品や、電気を通すための電子部品に最適です。
クロムめっき
鏡のような青白色の美しい光沢と、非常に硬く傷がつきにくい性質が最大の特徴です。耐候性が抜群で大気中でも変色しません。下地にニッケルめっきを施すことで高い耐食性を発揮し、自動車の外装や水道の蛇口などに使われます。
溶融亜鉛めっき(ドブめっき)
厚い亜鉛層で高い防錆効果を発揮し、屋外での使用に適しています。
SUS焼付け防止コート
ステンレス同士の焼き付きを防止する処理です。
塗装・コーティング
特定の色や機能を持たせるために施されます。

寸法・サイズ

ねじの呼び径は、M3からM36、さらにはM48まで幅広いサイズが提供されています。

メートルねじ
M3, M4, M5, M6, M8, M10, M12, M16, M20, M24, M30, M36などが一般的です。 M3はJIS規格にはありませんが、メーカーの参考規格として流通しています。
ウィットねじ
W3/16, W1/4, W5/16, W3/8, W1/2, W5/8, W3/4, W7/8, W1などのインチサイズも存在します。
ピッチ
並目、細目などがあります。
二面幅
スパナやソケットレンチのサイズに適合するよう、各ねじ径に対応した二面幅があります。
全長・ねじ入深さ
ボルトの突き出し長さに応じて選べるよう、様々な高さの製品があります。

特注品ナット

フランジ袋ナット
  • フランジ袋ナット
  • フランジ袋ナット
溶接袋ナット
  • 溶接袋ナット
  • 溶接袋ナット
  • 溶接袋ナット
ホイールナット
  • ホイールナット
  • ホイールナット
  • ホイールナット
高ナット
  • 高ナット
  • 高ナット
穴付袋ナット
  • 穴付袋ナット
  • 穴付袋ナット
  • 穴付袋ナット
インサート用
  • インサート用
  • インサート用
袋付きボルト
  • 袋付きボルト

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生産方法

袋ナットの生産方法:高品質を生み出す工程

1. ナット・キャップの洗浄
まず、六角ナット本体とキャップ(ドーム部)をきれいにします。加工中に付着した油や小さなゴミを取り除くため、脱脂洗浄、水洗、乾燥を行いいます。これは、次の溶接工程で不良が出ないようにするため、また錆を防ぐために非常に大切です。
2. スポット溶接
洗浄されたナットとキャップを、専用の機械で接合します。スポット溶接は、電気の熱と圧力を利用して、金属を点で溶かし合わせる方法です。 部品を正確にセットし、電極で挟んで圧力をかけながら電流を流し、一瞬で溶接します。この工程を精密に管理することで、丈夫で見た目の良い袋ナットが作られます。
3. 検査・梱包
溶接が終わった袋ナットは、出荷前に厳しくチェックされます。
外観検査:傷や溶接不良、メッキのムラがないかを目で確認します。
寸法検査:ねじのサイズや全体の高さなどが、図面通りか測ります。
機能検査:実際にボルトをねじ込み、スムーズに入るか確認します。

これらの検査に合格した製品は、決められた数ごとに袋や箱に入れられ、製品情報が記載されたラベルが貼られて、お客様のもとへ届けられる準備が完了します。
このように、袋ナットは「洗浄」「溶接」「検査・梱包」という工程を経て、安全で信頼性の高い製品として生産されています。

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製品仕様

1形
1形
2形
2形
3形
3形

標準袋ナット寸法表(3形)(単位:mm)

ねじの呼び S
(対辺距離)
m2
(全高)
m3
(ナット部高)
A'
(キャップ径)
T2
(キャップ厚)
ネジ入深さ
保証寸法
M3 5.5 4.8 2.4 4.6 0.4 3.2
M4 7 6.2 3.2 5.6 0.6 4.1
M5 8 7.5 4.0 6.6 0.6 5.4
M6 10 9.5 5.0 8.5 0.6 7.2
M8 13 12.5 6.5 11.5 0.8 10.1
M10 17 15.5 8.0 14.5 1.0 13.0
M12 19 18.5 10.0 16.5 1.2 15.4
M16 24 24.0 13.0 21.5 1.6 20.0
M20 30 29.0 16.0 26.5 1.6 23.0
M24 36 35.5 19 32.5 2.0 29.0

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